ガンは遺伝するか?

多くのガンは遺伝とは関係なく、生まれた後で、化学物質や放射線・ウイルスなどにより遺伝子が変化を起こしてガン化すると考えられています。

ガンは遺伝子の病気であって遺伝する病気ではありません

確かに遺伝するガンもありますが、それはごく一部のガンです。

ほとんどのガンは遺伝しません。

ヒトの細胞の種類は大きく2つに分かれます。

一つは生殖細胞で、子孫を作るための精子と卵子を指します。

稀にあるといわれる遺伝するガンは、この生殖細胞に突然変異がおこるために発生します。

もう一つが体細胞です。

これはわれわれのからだを構成する全細胞を指しています。

ガンのほとんどはこの体細胞の遺伝子に突然変異がおこることによって発生します。

ですから、ガン細胞はその宿主であるひとから外には出ず、次世代には遺伝しないのです。

ところで、乳ガン、卵巣ガン、大腸ガン、前立腺ガンなどの一部に、稀に遺伝する可能性があるといわれています。

我が国では、家族性の乳ガン、卵巣ガンに遺伝の関与が予想されるBRCA遺伝子や、大腸ガンをおこしやすいといわれる家族性大腸腺腫症のAPC遺伝子異常が、研究施設で調べられている段階です。

将来、遺伝学的検査によってガンの早期発見ができるようになるかもしれませんが、遺伝子検査にまつわる人権問題がおこってくることも予想され、慎重な対応が必要となるでしょう。