酸性雨

雨
山岳や田園地帯に降る雨は中性に近い弱酸性ですが、都会など雑踏のなかではpH4近くの強い酸性になります。現在我が国では、pH5.6以下の雨を「酸性雨」の目安としています。

酸性雨による人体への影響は、1973年に皮膚や目のチカチカする痛みを訴えた事例が最初で、大気汚染による健康被害として注目されました。

酸性雨のメカニズムについては、工場や自動車からの排ガスに含まれる二酸化イオウや窒素酸化物で大気が汚染されると、オゾンや過酸化水素と反応し硫酸や硝酸になるため、雨が酸性になるのです。

また酸性雨は日本国内だけでなく、中国など東アジアからも偏西風に乗ってやってくるため、今や国際問題にもなっています。

そのほか、酸性雨は火山活動でも発生し、しばしば広域に拡散します。

酸性雨の被害

酸性雨が降ると、河川や湖沼が酸性化しそこの住む鳥や魚の生育を妨げます。

また土壌が酸性化すると樹木の生育に必要なカルシウムやマグネシウムが地下水に溶け出して流失するほか、有害なアルミニウムや重金属イオンが土壌にシミ出して植物を枯死させる危険があります。

すでにヨーロッパや北米では多数の湖沼で魚が生息しなくなり深刻な社会問題となっています。

そのほか建物のセメントの成分が、雨で溶けだしコンクリートが白くなったり、銅像に青いさびが出たり、鉄筋の腐食が進行するなどの被害がでています。

このため国際的には、ヘルシンキ議定書で硫黄の排出量を最低限30%削減することや、ソフィア議定書で窒素酸化物の排出量の30%削減を宣言しています。

とりあえず私たちにできることは、排気ガス発生量の少ない自動車で、少しでも排気ガスを減らせるように心がけることでしょう。

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