核のゴミはどこへ行くのか?

原子力発電
原発の稼働により発生する使用済み核燃料は大部分が燃えないウラン238ですが、その他に半減期の長いプルトニウムやマイナーアクチノイド (MA)が混じっているため、環境への影響は数万年にも及ぶといわれています。

しかし、そのままガラスで固め地中のコンクリート構造物に保管すれば、再処理にかかる費用が省けるため、米国ではこの直接処分法が選択されています。

一方我が国は、すべてリサイクルするという方針をとりました。

核燃料サイクル構想

つまり、使用済み核燃料を再利用する夢の核燃料サイクル構想を描いていました。

ところが1995年、高速増殖炉「もんじゅ」でナトリウム漏れ事故が発生。それ以後一度も稼働できない状況に陥ってしまいました。

そこで、使用済み核燃料からプルトニウムやマイナーアクチノイド (MA)、ウラン235を取り出した後、その廃液をガラスで固めるという再処理法をとることにしました。

つまり、資源として使える部分を残し、再利用できない部分を核のゴミとして処分するわけです。

しかしそのままでは強い放射線を出すため、地下300メートルより深い地層に埋め数万年以上管理する(最終処分)という方針をたてました。

頓挫した再処理工場の行方

ところが期待された青森県六ヶ所村の再処理工場では、トラブル続きで各原発から持ち込まれる使用済み燃料がたまる一方となり、操業は延期されたままとなっています。

核のゴミは地下深くに埋めて最終処分しなければなりませんが、原発が始動しはじめて半世紀たった今も、再処理の段階でつまずき、核のゴミの最終処分場についても、候補地すら決まっていません。

地震大国の我が国では活断層が多く、数万年も先まで安全といえるような処分場はないという意見が多いためです。

このような事情から、全国の原子力発電所には、現在ウラン約2万トンとプルトニウム40トンが保管されたままで、このままでは数年以内に満杯になるといわれています。

まさに危機的状況というべき現状ですが、政府は当面、処分法を再処理と直接処分の併用でいこうと考えているようです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする