ホルモン

精神
ホルモンとは、脳(視床下部)や甲状腺、副腎、卵巣などで生産されて血液で運ばれ、離れた別の器官を刺激、興奮させる微量の化学物質で、70種類以上あるといわれています。

このホルモンが体内(血液中)に分泌されることを内分泌と呼び、体外(胃腸の中を含む)に分泌されるのを外分泌と呼んで、区別しています。

微量で作用する点ではビタミンとよく似ています。しかし、ビタミンは体内では作れないものがあること、過剰になっても異常が起こるとは限らないという2点で、ホルモンとは異なっています

ところが近年、神経細胞同士の連絡が神経伝達物質(化学物質)の分泌により起こることが判明し、ホルモンと化学的に共通点が多いため、神経伝達と内分泌との区別が曖昧になってきました。

さらに白血球やリンパ球などの免疫担当細胞もサイトカイン(化学物質)を分泌し、血液を介して効力を発揮するので、内分泌といえなくもないという考えが出てきました。

このようにホルモンの概念は徐々に拡大されてきている状況にあります。

ホルモンを分泌する主な内分泌腺には、視床下部・脳下垂体・甲状腺・副甲状腺・副腎・膵臓・腎臓・卵巣・精巣・胎盤があります。

視床下部
   副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン (ACTHの放出促進)
   甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン  (TSHの放出促進)
   成長ホルモン放出ホルモン     (成長ホルモンの放出促進)
   性腺刺激ホルモン放出ホルモン   (FSHとLHの放出促進)  
脳下垂体
 脳下垂体前葉   
  副腎皮質刺激ホルモン (副腎皮質ホルモンの分泌を刺激)
  甲状腺刺激ホルモン  (甲状腺ホルモンの分泌を刺激)
  性腺刺激ホルモン   (生殖腺の働きを調節)
  黄体形成ホルモン   (排卵後の黄体形成と黄体ホルモンの生産と分泌)
  卵胞刺激ホルモン   (卵胞ホルモンの生産と分泌と卵胞の成熟を促進)
  成長ホルモン     (骨の先端にある軟骨の増殖を促進)
  プロラクチン     (乳腺の発育、乳汁分泌を促進)
 脳下垂体中葉
  メラニン細胞刺激ホルモン (メラニン形成を促進)
 脳下垂体後葉
  バソプレッシン   (利尿効果に対抗)
  オキシトシン    (子宮の収縮。乳汁分泌を促進)
松果体
  メラトニン     (睡眠を促進)
甲状腺
  サイロキシン(T4)      (代謝を促進)
  トリヨードサイロニン(T3) (代謝を促進)
  カルシトニン        (血清カルシウムを減らし、骨吸収を抑制)
   
副甲状腺
  パラトルモン   (血清カルシウムを増加、リンを減少)
副腎
 副腎皮質
  糖質コルチコイド (各種代謝に作用,炎症軽減,ストレス耐性増加)
  鉱質コルチコイド (塩濃度と水のバランス維持)
  アンドロゲン   (男性二次性徴の成熟と機能)   
 副腎髄質
  アドレナリン   (体内各臓器に興奮を伝える)
  ノルアドレナリン (不安、覚醒を引き起こし、脳内で興奮を伝達)
膵臓(ランゲルハンス島)
  インスリン    (血糖降下,糖を細胞内へ取り込む,脂肪合成)
  グルカゴン    (血糖値を上昇)
  ソマトスタチン  (成長ホルモンの分泌を抑制)
卵巣  
  エストロゲン   (卵胞ホルモン:女性二次性徴の発現と排卵促進)
  プロゲステロン  (黄体ホルモン:月経周期と妊娠を正常に保持)
胎盤
  絨毛性ゴナドトロピン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
精巣(睾丸)
  アンドロゲン    (男性二次性徴の発現)
  テストステロン   (男性二次性徴の発現)

なお最近よく話題になる環境ホルモンとは、あくまで便宜的な呼称で、実際にはホルモンではありません。

内分泌攪乱物質ともいわれ、環境中にあって、あたかもホルモンのように振る舞って、内分泌系を攪乱する物質のことです。

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