ヒトパピローマウイルス

女性

子宮頸がんとウイルス

近年、子宮頸ガンの原因がヒトパピローマウイルスであることがわかってきました。

すべてのヒトパピローマウイルスが子宮頸がんの原因ではありませんが、16型、18型などのウイルスが最も可能性が高いといわれています。

ヒトパピローマウイルスはごくありふれたウイルスで、主に性交渉によって男性から女性へ、あるいは女性から男性へと感染します。

女性の80%が一生に一度は感染するといわれています。しかしたとえ感染しても、2~3年のうちに大多数は免疫力によって消滅してしまいます。

しかし約10%の女性はウイルスが消滅せずに残ってしまい(持続感染という)、数年たつと子宮頸部の上皮が異常増殖(異形成)をおこし、10年以上を経て子宮頸ガンになってしまうと考えられています。

性交渉で良性のヒトパピローマウイルスに感染すると、3~6か月後、外陰部や肛門、尿道口の周囲、陰茎、亀頭などに鶏のトサカのようなデコボコしたイボが出現します(尖圭コンジローマ)。

治療は患部をメスで切り取る、液体窒素で冷凍凝固する、レーザーで焼く、液体抗ガン剤を塗って壊死させるなどの方法で、順次イボを取り除いていきます。ただしウイルスを完全に取り除くことは難しく、3ヶ月以内に約25%が再発すると言われています。

一方、悪性のヒトパピローマウイルスに感染すると、数年後、子宮頸部の上皮が異常増殖(異形成)をおこし、10年後には子宮頸ガンをひきおこしてしまいます。したがって高度異形成の段階までに治療すればガンに伸展することはありません。

ワクチンと副作用

近年、子宮頸ガンは20~30代の若い女性に急増しています。このため、2010年より日本でも悪性ヒトパピローマウイルスのワクチン接種が受けられるようになりました。

接種により、性交を持つ前に抗体をつくり上げておき、もし悪性のヒトパピローマウイルスが体内に入っても、これを拒絶できるようにという考えからです。

こうして、国の主導で中高生世代の女性を対象に子宮頸ガンワクチンが打たれるようになった結果、摂取後からだの激しい疼痛・しびれ・脱力を訴えるケースが全国で30件以上、見られるようになりました。

現在接種率は70%近くに達していますが、これをうけ厚生労働省は積極的に接種を勧めることを一時差し控えるようにしており、今後の対策に取り組んでいるところです。

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