狂牛病(BSE)

牛
文字どおり牛の病気です。プリオンという細胞のタンパクに異変がおき、牛の脳がスポンジのように変化するため、立つことすらできなくなり、死に至ります。

おそらく家畜の飼育に使う肉骨粉が異常プリオンに汚染され、それがウイルスのように、他の牛に感染していったのではないかと考えられています(ただし我が国では、乳牛用にもっぱら与えられる代用乳に原因があるとする調査結果がでています)。

これが牛だけの問題なら大問題にはならなかったのですが、どうも人にも感染するらしいというところから、社会問題となっていきました。

1996年3月、英保健省はそれまでイギリスを中心にひとに発生していた変異型クロイツフェルト・ヤコブ病が、牛の狂牛病と酷似しており、その原因が狂牛病に感染した牛肉を食べて感染した可能性が高いと発表したのです。

このため、最初にみつかったイギリスでは、370万頭の牛が焼却処分されました。

日本の症例

我が国でも2001年9月以来、35例のBSEが確認されました。さらに表示偽装問題が表面化したため牛肉の消費は落ち込み、飲食店・外食産業に多大な被害を及ぼしました。

なかでもBSEの発生を報道された農家(飼育牛を処分された彼らはむしろ被害者でした)や、BSEだと判定できなかった獣医師に冷たい社会の目が注がれ(目視検査でBSEを発見することは不可能なのです)、彼らが自殺するという事態にいたりました。

牛肉を食べられない国民のうっ憤とそれを煽るマスコミによる集団ヒステリーが招いた悲惨な事件でした。

その後、特定危険部位(脊髄・脳・小腸)の除去が徹底され、BSEの発生は終息に向かいました。

結局この騒動で国内に一人の感染者も出なかったのは幸いでしたが、BSE問題による保証や賠償、安全対策には1000億円もの巨額経費がつかわれました。

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