17. 世界の長寿村にみる食生活の特徴

HoliHo / Pixabay

世界一の長寿村 中国の 巴馬(バーマ)

世界1の長寿村として知られる中国の巴馬(バーマ)。標高2,000mの山間部に住む少数民族ですが、寝たきり0、認知症0、癌患者もいないといわれる桃源郷です。食料はほぼ自給自足で、トウモロコシ、野菜、豆、ヤギの乳のほか、目立つのは麻の実(麻子仁)ぐらいです。麻の実は八穀のひとつで、わが国でも縄文時代から食べられていました。そのままでは固いので、すりつぶして粉にするか、絞って油にして摂っているようです。粗食で摂取カロリーは、われわれ日本人の約半分程度といわれます。

また、その栄養価は「五低二高」といわれ、五低は1.低カロリー、2.低脂肪、3.低動物性蛋白、4.低塩、5.低糖類、二高は1.高炭水化物、2.高食物繊維です。

 ”風の谷のナウシカ”のモデルになった パキスタンのフンザ

つぎに巴馬(バーマ)と並んで、長寿村として名高いパキスタンのフンザ。その美しい風景から、宮崎駿監督の”風の谷のナウシカ”のモデルになったといわれる桃源郷です。

標高2,500mの山間部に住む少数民族で、麦、人参、キャベツ、モヤシ、牛乳、ヨーグルトのほか、目立つのは杏です。

杏はベータカロテン(抗酸化物質)、GABA(脳を癒すといわれるアミノ酸)を含み、ジャムやドライフルーツとして摂られています。粗食で低カロリーであることは巴馬と同じです。

インカ帝国最後の砦となった エクアドルのビルカバンバ

最後に南アメリカの長寿村として名高いエクアドルのビルカバンバ。標高1700mのアンデス山脈の山中にあります。インカ帝国の滅亡後、スペイン人の追撃を逃れてマチュピチュを放棄した後、この地に最後の要塞を築きました。

主食はトウモロコシや芋で実に粗食ですが、目立つのはケソと呼ばれるフレッシュチーズと、丸ごと茹でて食べるクエというモルモットです。ケソはカルシウム、ビタミンA,B2が豊富で、クエは良質の蛋白、脂肪、カルシウム、ビタミンなど高い栄養価があります。

これら長寿村の食糧事情は、総じて粗食で「五低二高」が特徴です。

つまり低カロリーで、動物性蛋白や脂肪、塩分、糖分の5つが少なく、炭水化物と食物繊維の多いのが特徴です。

 我が国の長寿村 沖縄の大宜味村(おおぎみそん)

また、かつてWHOから世界一の長寿村と認定されたことがある沖縄の大宜味村(おおぎみそん)と比較してみます。

大宜味村では、高齢者もみな自分の畑で無農薬野菜を栽培し、自給自足の生活をしています。

また、海産物が豊富で小魚、海藻はもちろん、主食は米に頼らず、麦、芋、蕎麦など多種類の穀物をとり、豆、野菜、果物の摂取が他の地域の2~3倍もあるのに、食塩の摂取は極めて少量でした。豚を食するときはクエと同様、脂肪を抜いた後、丸ごと食べる習慣があります。

やはり、「五低二高」の傾向は一致しているようです。

そして食生活のほかに長寿村に特徴的なのが、高齢にもかかわらず、よく働くということでした。粗食であるとともに、終日よく働くということが、長寿の秘訣ということになるようです。

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