甲状腺ホルモンの原料となる“ヨウ素”(ヨード)

Kelp

新陳代謝を促す甲状腺ホルモン

ヨウ素(ヨード)は甲状腺ホルモンを合成するのに不可欠な材料で、体内にあるヨウ素の3分の2は甲状腺に集積され、残りは血液中に存在します。

甲状腺ホルモンは新陳代謝を促し、成長ホルモンとともに成長を促す重要なホルモンです。

海藻は海水中のヨウ素を取り込んで濃縮しているため、昆布、ひじき、わかめなどを食する日本人に、ヨウ素不足はないといわれています。

そこで、ヨウ素をたくさん摂るとホルモンが増加してくると考えがちですが、実際には過剰なヨードは甲状腺の働きを弱めてしまい、かえってホルモンが出なくなり甲状腺機能低下になったり、甲状腺中毒症になることもあります。

逆に、ヨウ素の摂取が不足した場合にも甲状腺ホルモンが作られなくなり、甲状腺機能低下をおこします。このため脳下垂体からの甲状腺刺激ホルモンが多量に分泌され、甲状腺が肥大して甲状腺腫が発生します 。

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)では、ヨードの取りすぎは薬効が落ちるので控えるべきだといわれてきましたが、本当のところはよく分かっていません。

実際甲状腺ホルモンを低下させる目的で、バセドウ病の治療に多量のヨードを摂ることがありますが、効果は一時的でそのあと逆に悪化するため、現在あまり用いられていません。結局、ヨードを普通に摂るぶんには問題ないと考えられています。

橋本病では、甲状腺機能が低下しており、昆布やひじきなどの海藻類を摂りすぎると、甲状腺のはれが大きくなったり、永続的な甲状腺機能低下症になってしまうことがあります。したがってヨードは摂りすぎないようにすべきです。

また、熊本大学小児科の西山宗六氏らは、妊婦がヨウ素を取り過ぎると、胎児が甲状腺に障害を受け、出生後9割は甲状腺ホルモンを服用する必要が出てくると警鐘を鳴らしています。

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