アルツハイマー病を予防するヒント

アルツハイマー

特効薬のない認知症

アルツハイマー病は認知症の最も代表的な病気で、高齢者にみられる認知症の半数を占めています。

徐々に記憶や思考する力が失われ、日常生活の簡単な作業すらできなくなり、寝たきりになってしまう進行性の病気です。

認知症の推定患者数は460万人といわれ、65歳以上の8人に1人は認知症になるといわれています。特効薬がない現在、その予防に取り組む必要性が高まっています。

生活習慣病の見直し

まずは生活習慣を見直してみましょう。

  1. 会話が減ると確実にアルツハイマー病が進行します。人と付き合って、刺激を受けることが大切です。腹蔵なく話し合え、 大いに笑って過ごせる相手を持つことが大切です。
  2. 歌を歌う、声をだして本を読むなど、声を出すことによって大脳皮質の運動野の働きが活性化され、アルツハイマー病を予防することができます。
  3. 週3回、30分以上のウオーキングを続けると、認知症のリスクが40%低下するといわれ、とくに40~60歳代に、週に2回以上運動を続けると、アルツハイマー病の発症は60%も低下するといわれています。
  4. 喫煙をすると脳の前頭葉と側頭葉を中心に萎縮がおこり、アルツハイマー病になるリスクは非喫煙者の2倍以上といわれています。
  5. メタボリック症候群のかたはアルツハイマー病になりやすく、肥満はアルツハイマー病のリスクを2倍以上あげると言われています。減食、運動を心がけてください。
  6. ただし高齢になると、どちらかというと、やや肥満気味のほうがアルツハイマー病になりにくいことが知られており、逆にやせ型のほうがアルツハイマー病になりやすい傾向がみられます。歳をとってからの減食、減量はお勧めできません。
  7. 歯が半分以上ない人にアルツハイマー病が多いことが知られています。歯の手入れには十分心がけてください。
  8. アフリカに住む人と、アフリカからアメリカへ移住した人とでは、移住したほうが3倍近くアルツハイマー病になっており、環境の変化によるストレスはアルツハイマー病のリスクをあげると考えられます。
  9. 睡眠はアルツハイマー病の重要なリスク因子です。

  10. 睡眠の浅い人は、最大で5倍もアルツハイマー病になる可能性があるといわれています。睡眠が十分とれないと脳脊髄液の循環がわるくなり、不要なβアミロイドの回収・排出ができず、脳内に貯まるためといわれています。
  11. 30分以内の昼寝の習慣は、アルツハイマー病の発症リスクを5分の1に下げるといわれます。是非実行してみてください。
  12. 逆に2時間以上の長い昼寝は、アルツハイマー病を発症しやすく、死亡危険率も高くなることが知られています。

食習慣の見直し

つぎに、食習慣について見直してみましょう。

  1. よく噛み、ゆっくり食べるひとはアルツハイマー病になりにくいといわれています。
  2. 腹7、8分目の食事はアルツハイマー病を予防するといわれています。ただし極端な少食やカロリーの制限は、かえって逆効果になりますから、注意してください。
  3. 果実、野菜、魚が豊富な地中海食を摂る人は、アメリカの料理を摂る人に比べ、アルツハイマー病の発症が40%低いといわれています。
  4. ちなみに地中海食とは、オレンジやリンゴ、トマトやブロッコリーなどの果物・野菜、エンドウ豆などの豆類、パンやコメなどの穀類、オリーブオイル、魚が多く肉が少ない食事です
  5. βアミロイドの発生を抑えるポリフェノールを摂りましょう。
  6. 緑茶 コーヒー 赤ワイン ブルーベリー パセリ ピーマン レモン 玉ねぎ そば なす 大豆 ごぼう じゃがいも ごま
  7. インドのアルツハイマー病の患者は、世界的にみて少ないと言われています。ウコンに含まれるクルクミン(カレーの材料)に抗酸化作用があり、アルツハイマー病を予防していると考えられています。
  8. 魚の摂取がアルツハイマー病のリスクを下げることが分かっています。魚の油に含まれるDHAには認知症を予防する効果があるため、週に1回以上魚介類を食べていると、アルツハイマー病にかかるリスクが30%減少するといわれています。
  9. 高血糖の状態が続くとインスリンの機能が低下し、βアミロイドが蓄積され、アルツハイマー病を発症します。糖尿病やその予備軍といわれるかたのリスクは健常者の4.6倍にもなるといわれています。高血糖のかたは、是非、医師の指導のもとで、血糖のコントロールをおこなってください。
  10. 高コレステロールを放置すると、健常者の約2倍、アルツハイマー病を引き起こすといわれています。ステーキ、ハンバーグ、レバー、バター、鶏卵、魚卵などを摂りすぎないよう注意してください。改善しなければ薬物療法が必要です。
  11. 高血圧を放置すると、健常者の約2倍、アルツハイマー病を引き起こすといわれています。運動不足にならぬよう、また肥満防止に配慮して、塩分を摂り過ぎないよう注意してください。改善しなければ医師の診察をうけてください。