HLA

免疫
HLAはHuman Leukocyte Antigenの頭文字をとったもので、その人の証明書にあたります。家でいえば表札のようなものです。

最初、白血球の血液型として発見されたため、ヒト白血球抗原と名付けられました。

のちに全身の細胞(赤血球以外)に存在し、自分と他人を識別するマーカーで、ヒトの免疫に関わる重要な分子(組織適合性抗原という)として働いていることがわかりました。

このため、通常はそのままHLAと呼称するようになりました。

HLAは免疫反応の主役を担っており、臓器移植の際には自分のHLAに合わないものはすべて異物として攻撃してしまいます。

HLAの遺伝子は6番目の染色体にあり、父親と母親の型を1つずつ受け継いで2本で一対になっています。

HLAの型はA,B,DR座それぞれに2つずつあるため、合計6個の型が合わなくていけません。

したがって子供同士では4つの組み合わせがあり、一致率は25%ですが、それ以外では数百から数万人に1人の確率になります。

臓器移植にあたっては6個の型全てが一致するのが理想ですが、 現在、骨髄移植では1座違い、さい帯血移植では2座違いまで移植可能としています。

骨髄バンクではHLAが一致しても、検査および骨髄採取がドナーの負担になっているため、実際にはドナーを辞退されることが少なくありません。

このため、骨髄バンクを利用して骨髄移植を受けられるのは、登録されているかたの3分の1程度で、残りの方は残念ながら移植を受けられずにいます。

ところで今話題のガンワクチン療法は、ガン細胞だけがもつペプチドを接種して抗ガン効果を高める治療法です。

このペプチドワクチンはガンに特有のHLAに効くように開発されており、これを大量に注入すると樹状細胞が異常事態と判断し、キラーT細胞が大増産されるため、ガン細胞を駆逐できるのです。