潰瘍性大腸炎の新しい治療法 ”ATM療法”

内視鏡検査風景潰瘍性大腸炎のように大腸の粘膜が荒廃し、有害物質に対する防御体勢が破綻している状態では、粘膜の傷口から簡単に細菌の侵入を許してしまうことになります。

慈恵医大・大草内科教授らは2003年以来、潰瘍性大腸炎に対する腸内細菌の影響を研究してきた結果、病変が再燃し熱発している潰瘍性大腸炎の患者から高率にフソバクテリウム・バリウムを検出しました。

さらに、フソバクテリウム・バリウムの分泌する酪酸がネズミの腸に潰瘍性大腸炎によく似た病変を作ることにも成功しました。

この菌は弱毒菌で、感染したからといって、ただちに潰瘍性大腸炎を発症するわけではありません。

その結果、この菌が潰瘍性大腸炎発症の原因とはいえないけれど、増悪する因子にはなっていると考えました。

そしてヘリコバクター・ピロリの除菌療法を参考に、アモキシシリン、テトラサイクリン、メトロニダゾールの3剤を2週間併用するATM(3剤の頭文字)療法を開発しました。

服用にあたっては、下痢をおこすため整腸剤の併用が必要ですが、ステロイドやペンタサなどはそのまま併用しても問題なさそうです。

有効率は50~70%といわれていますが、現在のところ保険適応にはなっていません。

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