胃液の働き
胃液には強酸であるph1.5~2の塩酸があり、生ものなどに潜む細菌を殺菌し、食物の繊維質を軟らかくし、食物の腐敗・発酵を防ぐ働きをしています。
またペプシンという酵素を含み、肉・魚などの蛋白質を分解します。
さらに重炭酸イオンを含むドロッとした粘液が胃の表面を覆い、塩酸が胃の粘膜を傷つけないように守っているのです。
機能性ディスペプシアとは
胃の具合が悪いと、胃になにかキズができていると考えがちですが、必ずしもそうではありません。
実際胃にキズができている場合もありますが、胃カメラで胃の中を覗いてみても何も異常のないことがしばしばです。
こういう場合は、ストレスで胃の動きが悪くなったり、逆に胃の緊張が強くなりすぎて具合が悪くなっていることが多いのです(機能性ディスペプシア)。
びらん、潰瘍とピロリ菌の関係
胃の傷にはびらんと潰瘍があり、びらんは胃の表面(粘膜)の“浅いただれ”です。
つまりやけどをして赤くただれた状態と考えてください。
潰瘍はそれよりさらに深く傷ついて、水溜りのような穴が出来てしまった状態をいいます
昔からストレスや鎮痛剤・たばこ・大量のアルコールが胃を傷つけることは知られていましたが、最近になって、胃に棲みついたピロリ菌が胃を傷つける主犯であることが分かってきました。