抗TNF-α抗体の作用
抗TNF-α抗体は、免疫をつかさどるマクロファージを破壊して、TNF-αの産生をストップさせるほか、TNF-αと結合してTNF-αが身動きできないようにしてしまいます。
このため、TNF-αによって発生した大腸の潰瘍が消失すると考えられます。
結核や肝炎の悪化に注意が必要
しかし抗TNF-α抗体を使用することで、以前患った結核が再び悪化することがあります。
このため、使用前にはツベルクリン反応や胸部X線検査をおこない、結核の既往が疑われた場合は 結核予防薬を投与しながら抗TNF-α抗体を投与する必要があります。
また、抗TNF-α抗体使用中は、定期的に採血やレントゲンなどで感染症や肺炎がないかをチェックしなければなりません。
B型肝炎やC型肝炎のウイルスを持っている方 は、抗TNF-α抗体を使用することで再び悪化する危険があるため、使うことができません。