術前化学療法の進歩により、外科手術は極力小さく目立たない術式が摸索された結果、乳房温存手術が主流となってきました。
2000年には乳がん症例の約40%に乳房温存手術が行われ、現在はおそらく半数に達していると考えられています。
外科手術は切除範囲によって5段階に分かれます。
このうち乳房温存手術は2段階があり、しこりだけをくり抜くように切除する乳房円状部分切除術と もう少し範囲を広げ、扇状に広がるひとつの乳管系を切除する乳房扇状部分切除術があります。
後者はがんを取り残す可能性は少なくなりますが、乳房の変形は大きくなります。
これ以上の進んだガンの対しては乳房全摘術がおこなわれます。
進行度により、乳房のみ切除、胸筋まで切除、腋のリンパ節まで切除(ハルステッド手術)の3段階に分けられます。