ピンクリボンとは、アメリカで1980年代に、乳ガンの正しい知識を広め、乳ガン検診の早期受診を世界の女性たちに伝えようとしてできた、市民運動のシンボルマークです。
胸元にピンク色のリボンをつけることでセルフチェックや定期検診をうながし、乳ガンに対する意識を高めるのが目的です。
クリントン元米大統領は、10月の第3金曜日を「ナショナル マンモグラフィ デイ」と制定し、国を挙げての乳がん死を減らす運動が始まりました。
その結果、マンモグラフィーによる検診が普及し、アメリカで一時は女性の8人に1人が乳がんになっていましたが、90年代から徐々に減少してきています。
現在、日本人女性の乳ガンの発症率は約9人に1人と言われており、また、乳ガン死亡者数は年間約1万5千人といわれています。
一方、日本でピンクリボン運動が広まったのは、2000年(平成12年)10月に街を歩いて乳がんを啓発するウォーキングや東京タワーをピンク色にライトアップしたことがきっかけです。
さらに2003年からは、乳がんへの関心を高め、一人でも多くの人に検診をうけてもらおうと、ピンクリボンフェスティバルがスタートし、東京・名古屋・神戸・仙台の4都市でウオークイベント、シンポジウムなどさまざまな啓発活動を展開してきました。
乳ガンの症状は、しこり、痛み、血液が混じったような分泌物が出る、乳首のただれ、皮膚のくぼみ、赤く腫れたりオレンジの皮のように毛穴が目立つ、脇の下のしこりなど実にさまざまです。
乳ガンの危険因子は8つあります。
2.30歳以上で未婚
3.初産が30歳以上
4.閉経年齢が55歳以上
5.肥満(特に50歳以上)
6.良性の乳腺疾患がある
7.家族に乳ガンになった人がいる
8.乳ガンになったことがある
それゆえ、30歳後半からは、月1回、乳房に触れたり観察して変化がないかをみてください。
そして、年に1度はマンモグラフィや超音波検査などをうけるようにしましょう。