新型インフルエンザが大流行した場合、一時的な対策としてウイルスの増加を抑制するオセルタミビル(商品名タミフル)とザナミビル(商品名リレンザ)がある程度効くものと期待されています。
とくに問題となるA型インフルエンザウイルス(B、C型は軽い)の表面には、ヘマグルチニンとノイラミニダーゼという2種類のトゲがあり、ウイルスが細胞へ侵入するときはヘマグルチニンが働き、細胞内でウイルスが増殖したのち細胞を出る時は、ノイラミニダーゼが働いて細胞から出やすくするのです。
タミフルやリレンザはこのノイラミニダーゼの働きを阻止する働きをします。
ただし、発症2日を過ぎると、ウイルスの増殖が進んでしまうため、薬の効果は激減します。
新型インフルエンザの発生に備えて、政府及び各都道府県では抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を行っています。
平成19年度中に、治療薬としてタミフルを政府で1,050万人分、都道府県で1,050万人分、流通備蓄が400万人分の合計2,500万人分、リレンザを政府で60万人分を確保する予定です。
また予防投与用として、政府でタミフルを300万人分備蓄しています。