胃腸に穴があいて食物の一部がおなかの中へ漏れると、腹膜炎を起こしてきます。
しかし穴があかなくても、おなかの臓器の炎症がひどくなると、腹膜にまで炎症が波及し、腹膜炎をおこすことになります。
この場合には激しい腹痛や嘔吐をきたし、ひどくなると意識が混濁したりショックをおこして血圧が下がり、生命が危なくなります。
熱は必ずしも出るとは限りません。
初期であれば、抗生物質などで改善しますが、腹膜炎の程度がひどければ、一刻も早く開腹手術をおこない、病変の処置とともに感染の拡大を防ぐ処置をします。
腹膜炎をおこす病気には次のようなものがあります。
1.事故による内臓破裂や損傷
2.虫垂炎、胆のう炎、卵管炎など炎症の悪化
3.胃ガン、胆道ガン、肝臓ガン、膵臓ガンなどガンの波及
4.開腹手術後の縫合不全