脳卒中
脳出血と脳梗塞は高血圧ときわめて関連が深いといえます。
とりわけ脳出血は高血圧の合併症として最も重要ですが、最近は降圧剤による血圧コントロールが良好であるため、発生頻度は減少してきています。
一方脳梗塞の頻度はむしろ増加しており、その発症年齢も高齢化してきています。
脳卒中の発症を予測するうえでは,収縮期血圧が最も重要です。
虚血性心疾患 (心筋梗塞や狭心症)
高血圧がつづくと、心臓の冠状動脈の硬化によって心筋へ血液が流れないか、流れにくくなるため、心臓がうまく動かなくなります。
また、高血圧が持続すると心臓の仕事が増えて、心筋が肥大してきます。
さらに高血圧がつづくと心臓は拡張し、心不全に陥ってしまいます。
腎障害
腎臓の細動脈が束になったものを糸球体といいます。
その糸球体は高血圧によって傷害をうけ、レニン-アンギオテンシン系を賦活するため、さらに血圧を上昇させます。
糸球体は一度壊れると再生しないため、残った糸球体へ益々負担をかけることになります。
このため、最終的には腎不全となり人工透析が必要になります。
眼障害
血圧が上がると眼底の動脈が細くなったりくびれたりします(高血圧性眼底)。
高血圧が続くと、この変化はだんだんひどくなり、網膜に出血や白斑、むくみが現れてきます(高血圧性網膜症)。
動脈瘤
血圧が上がったままにしておくと、胸部や腹部の大動脈の壁が薄くなり、膨隆してきます(大動脈瘤)。
内径が5cm以上になると破裂する危険があるので、手術が必要です。