本態性高血圧
高血圧は原因が明らかでない本態性高血圧症(高血圧のほとんどを占める)とホルモン異常などによって生じる二次性高血圧に分類されます。
本態性高血圧の原因は単一ではなく、両親からうけついだ遺伝的素因、長い年月にわたる食習慣、長期にわたるストレスなど、さまざまな環境因子によって修飾され高血圧が発生するといわれています。
なかでも食塩の摂り過ぎは最も重要な因子といえます。
日本人の食塩摂取量は1日平均12gであり、欧米人に比べてかなり多いといわれます。
日本の高血圧治療ガイドラインでは1日6g未満という厳しい減塩を推奨しています。
二次性高血圧
以下のような原因疾患があって生じる高血圧をいいます。
頻度は多くありませんが完治することが多いため、診断は重要です。
腎血管性高血圧
腎動脈に狭窄があり、腎臓の血流量が減るとレニンの分泌が亢進するため血圧が上がります。
腎実質性高血圧
腎糸球体の障害によりレニンの分泌が亢進するため血圧が上がります。
原発性アルドステロン症
副腎皮質の腫瘍からアルドステロンが過剰に分泌されるため血圧が上がります。
クッシング症候群
副腎皮質の腫瘍からコルチゾールが過剰に分泌されるため血圧が上がります。
褐色細胞腫
副腎髄質や神経節の腫瘍からアドレナリンまたはノルアドレナリンが過剰に分泌されるため血圧が上がります。