まずツベルクリン反応で結核に感染したかどうかを判定します。
結核菌に強く感染しておれば、発赤は大きく広がり、全体が硬くなります。
しかしBCG接種によっても同じような変化がおこるため、ツベルクリン反応が結核菌の感染によるものか、BCG接種によるものかの判断は困難です。
そこで医療施設など結核菌に感染する危険性が高い職場では、職員に対して、ツベルクリン反応検査を2週間あけて2回行なうことがあります。
こうすると、免疫反応が増強され(ブースター効果)、結核菌に対する免疫力を表す基準値が設定されます。
そしてその後に結核菌の感染が疑われた場合には、もう一度ツベルクリン反応検査を行なうことにより、その基準値よりも大きくなれば「感染あり」、変化がなければ「感染なし」と診断することができます。
胸部レントゲン検査
ついで胸部レントゲン検査をおこない、肺結核の疑われる病巣がないかどうかを調べます。
さらに痰を採取してもらい、その中に含まれる結核菌の有無等を調べます。痰のなかに菌が沢山含まれておれば、染色して顕微鏡で見るだけで結核菌を発見できます。
しかし痰のなかに菌が少なければ、時間をかけて痰を培養し、結核菌を増殖させなければ菌を証明することはできません。
結核菌は増殖する速度が遅く、培養検査の結果がでるには1か月以上かかることも珍しくないのです。
そこで最近になってやっと遺伝子技術を用いて菌の核酸を調べる方法が開発され、菌の量が少しでも、短期間で結果を出せるようになってきました。