胃と食道の境界部から、本来胃の上皮である円柱上皮が食道をさかのぼるように広がっていくものをバレット食道といいます。
つまり逆流性食道炎を繰り返すと、食道の粘膜が剥げ落ちて、あらたに胃液を分泌する円柱上皮という胃の粘膜が発生します。
この病変の大きさが3cm以下の場合をショートバレット食道(SSBE)、3cm以上の場合をロングバレット食道(LSBE)といいます。
バレット食道は薄くてもろい円柱上皮でできているうえ、胃酸を分泌するため、深い潰瘍をつくりやすく、治りにくいのが特徴です。
このバレット食道が注目されているのは,極めて癌化しやすく、欧米では食道癌のがんの70%がバレット食道から発生するといわれているからです。