ABC検診はピロリ菌の有無と、萎縮性胃炎の有無を調べ、胃ガンのリスクを判定しようとするものです。
D群は、ペプシノーゲン法が陽性で、血中ピロリ抗体が陰性の場合です。
これは萎縮性胃炎の程度がつよいためピロリ菌が生存しにくい状態で、胃癌のリスクは最も高いと予想されます。
この場合、血中ピロリ抗体が陰性でも安心できません。ピロリ菌が自然排菌されたり、加齢により抗体産生能が低下すると、見かけ上陰性でも実際にはピロリ菌のいる場合があるのです。
便中ピロリ抗原や尿素呼気テストを追加して、本当にピロリ菌がいないかどうかを確認しておいたほうかいいでしょう。もしピロリ菌がいるという結果がでれば、除菌を行う必要があります。
もしピロリ菌がいなくても、胃ガンのリスクは高いため、年1回の胃内視鏡検査は必ず受けておいてください。