ストレスによって分泌されるホルモンをストレスホルモンと呼び、コルチゾール・アドレナリン・ノルアドレナリンが代表的です。
つまり、身辺に危機が迫った時、これを乗り越えようとして分泌されるホルモンで、最初にアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、ついでコルチゾールが分泌されます。
交感神経が刺激されアドレナリンとノルアドレナリンが分泌されると、心臓は働きを高め、外敵やストレスに対して恐怖、怒りなど興奮や不安をおこします。
しかし分泌時間が短いため、長時間にわたって怒りや不安の感情がつづくことはありません。
攻撃ホルモンと怒りのホルモン
アドレナリン(商品名・ボスミン)は動物が獲物を攻撃する場合や、逆に敵から身を守ろうとする場合、副腎から分泌されるホルモンです。このため、「とうそう(闘争か逃走)ホルモン」と呼ばれています。
交感神経は興奮した状態となり、興奮のサインがからだ中に送られる結果、心臓が興奮して血圧が上昇し、同時に気管支も拡張します。
一方、ノルアドレナリン(商品名・イノバン、カタボン)は脳と交感神経(末端)から分泌され、主に“脳”で働きます。
「怒りのホルモン」と呼ばれ、ストレスをうけると放出されます。興奮、緊張して集中力を高める結果、ときにキレたり、パニックをおこします。
火事場の馬鹿力
これに引き続き分泌されるのが、コルチゾールです。外敵や火事などに対し、全力で闘ったり 全速力で逃げたりする、いわゆる「火事場の馬鹿力」を出してくれるのです。
ところが現代社会では、このように外敵に襲われるような急激なストレスがなくなり、仕事や人間関係で慢性的にストレスのかかるのが普通となっています。
こうして慢性的にコルチゾールが分泌されますと、免疫力が低下するため感染症やガンにかかりやすくなります。
また脳の海馬を萎縮させるため、老化が急速に進むことになります。