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長生きのためのヒント

7. 活性酸素はどうして発生するか?

活性酸素は私たちのからだを強力に酸化する(サビつかせる)厄介な酸素です。

私たちのからだの細胞の中心部には“核”があり、そのまわりに小さなミトコンドリアという顆粒が集まっています。この顆粒のなかで活性酸素はつくられます。

細胞はブドウの房のようなもので、外側の皮の部分が細胞膜です。細胞膜は不飽和脂肪酸からできていますが、活性酸素はこの不飽和脂肪酸を有害な過酸化脂質にかえてしまいます。

この過酸化脂質がからだをサビつかせ、動脈硬化(老化)をおこしてくるのです。

さらに活性酸素は細胞の中心にある核のDNA(遺伝子本体)を傷つけ、遺伝子の突然変異を誘って、ガンを発生させる危険があります。

呼吸すれば、吸った酸素の2%は活性酸素に変わりますから、生きている限り活性酸素が発生するのは避けられません。

しかし活性酸素はそれよりも、ストレスが続く場合、紫外線を浴び過ぎた場合、激しい運動をした場合、暴飲暴食、喫煙、大気汚染や排気ガスにさらされた場合などに急激に増えてくることが分かっています。

このように忌み嫌われる活性酸素ですが、もともとは殺菌力が強く、体内の細菌やウイルスを撃退する役目をしていました。ところが現在の社会においては活性酸素が増えすぎてしまったため、老化や癌化をおこすようになったのです。