クローン病の原因のひとつとされる自己免疫の暴走を抑え、炎症を抑え込む薬剤が使われます。
(1)ペンタサ・サラゾピリン
クローン病の最も基本となるくすりで、炎症をつよく抑えます。
サラゾピリンは小腸でしか働かず、大腸病変には効きませんが、ペンタサは小腸クローン、大腸クローンどちらの病変にも有効です。
(2)ステロイドホルモン
栄養療法でよくならないときに、炎症を抑え免疫を抑制するため、ステロイドが用いられます。
ただ、急性期の症状をとるのには適していますが、良くなったのちの症状を維持するためには用いません。
(3)免疫抑制剤
過剰な免疫反応を抑えるため、免疫抑制剤が使われています。
ペンタサ・サラゾピリンやステロイドホルモンが十分効果を示さないときに用います。
とくに、ステロイド依存症のかたに、ステロイド減量と寛解維持を期待して用いられます。また、栄養療法やステロイドの効果が十分でない中等症のかたにも用いられます。