世界保健機関(WHO)は95種の発癌物質と発癌が疑われる300種の物質を取り上げています。
その代表がアフラトキシンB1で、カビの1種・アスペルギルス・フラブスと、トキシン(毒)の合成語で、カビの毒を意味します。ダイオキシンの10倍という猛毒で、P53遺伝子やKras遺伝子を変異させ発癌を誘発するといわれます。
ベンツピレンはものが燃えると発生しますが、タバコの煙、排気ガス、工場の煙に高濃度に含まれます。一グラムで一万匹のネズミに癌を発生させるという強力な発癌物質です。
つぎはニトロソアミン。亜硝酸塩と低級アミンが胃の中で化学反応して発生します。亜硝酸(漬け物や魚の干物、ハム、ソーセージ)を摂ると、唾液に混じり亜硝酸塩に変化します。低級アミンは肉や魚、魚卵に多く含まれます。
一緒にビタミンCやビタミンE(緑黄色野菜や緑茶、果物、大豆、アーモンド)を摂ることで、ニトロソアミンの合成を阻止できます。
様々な発ガン物質
また断熱材であるアスベストは、吸入量が増えると胸膜中皮腫や肺癌が発生し、無機ヒ素化合物を含む粉じんを吸い込むと肺癌が、溶解液を飲み込むと膀胱、肺、皮膚癌が発生しやすくなります。
また廃棄物の焼却処理で発生するダイオキシンは、海に流されたのち、魚を通じひとのからだに入り、乳癌や肺癌を発生してきます。
最近話題になったのが、オフセット校正印刷で使われる1,2-ジクロロプロパンとジクロロメタン です。
校正印刷作業中にこれらの気中濃度が上昇し、作業に関わった人たちに胆管癌が多発しました。