東南アジア原産のショウガ科の多年草で、その根茎が食用になります。
和名をウコン、英名をターメリックといいます。主に秋ウコン、春ウコン、紫ウコン(ガジュツ)に分けられます。
有効成分は「クルクミン」と「精油」です。
「クルクミン」は利胆作用と解毒作用があり肝臓の働きを助けます。
さらに強い抗酸化力があり、動脈硬化を防いで老化を遅らせ、DNAの損傷を防いでガンの発生を予防します。
「精油」は香りがよく、胃の粘膜を保護すると同時に強い殺菌作用をもっています。また抗酸化作用もあり、活性酸素による体の酸化を防ぐ働きをしています。
一般に「ウコン」といえば、この秋ウコンを指します。
オレンジ色をしていて、最もクルクミン含有量が多いのが特徴です。
ニオイはあるものの、苦みはありません。カレーの材料に使われています。
アルコールの分解を促進する効果をもち、飲酒の前に飲めば二日酔いの予防になります。
薄い黄色をしていて精油成分の量が多いのが特徴です
春ウコンは苦味が強いのが欠点ですが、精油成分を多く含む利点があり、秋ウコンの10分の1ではありますが、クルクミ
ンも含んでいるため、幅広い効果が期待できます。
健康食品として売られているウコンは、ほとんどが春ウコンです。
薄い紫色をしていて精油成分が最も多いのが特徴です。
強い殺菌作用と抗酸化作用があり、動脈硬化、ガンの予防に有力です。
ただしクルクミンはほとんど含まれていません。
ウコンは肝臓によいといわれており、飲酒前にウコンを摂ると悪酔いしにくいといわれています。しかしそれはアルコールが分解されやすくなるのであって、肝臓病を治すというわけではないのです。
むしろ、一部のひとにはウコンが体に合わず、薬物障害をおこして肝臓を傷めたり、肝炎や肝硬変のひとがウコンを摂ると、逆に病気が悪化したという報告も少なからずあります。
したがって、お酒を飲みすぎたからウコンを多めに摂っておけば大丈夫だと考えるのは危険です。
ウコンを摂り過ぎたり、長期間摂取すると、肝臓に余分の負担をかけ、肝臓を傷めたり胃腸障害を起こす危険があるからです。
1日に摂ってよいウコンの適量は2~3gといわれています。
ウコンは根茎を乾燥させ粉末にし、ターメリックという香辛料として売られたり、抽出したエキスを錠剤やドリンクにして健康食品として売られています。