食育とは「食」に関する知識を得て、健康的な食生活を送るためにどういう食品を選択すべきかを学ぶことをいいます。
もともと日本の伝統的食生活は、米飯に豆腐・納豆・みそ汁などの大豆・野菜・魚などで構成されていました。
したがって昭和50年頃、蛋白質、脂肪、炭水化物のエネルギーバランスもカロリー摂取量も十分満足できる状態になっていたのです。
ところがその後、海外から糖分の多い食品や脂肪分の多い食品が大量に入ってきたため、主食は米からパンに、副食も動物性蛋白・動物性脂肪の豊富な牛肉や豚肉へと変わってきました。
こうして、動物性脂肪の摂りすぎと炭水化物の摂取が減ってきたため、肥満や糖尿病・高血圧・高脂血症などの生活習慣病が目立つ様になり、真剣に食育に取り組まなければならない事態となりました。
世界に例のない食育基本法
さらに、BSEなど食の安全が問われる事件も頻発するようになったため、2005年、国を挙げて国民の健全な食生活を指導しようという、世界に例のない「食育基本法」が成立しました。
具体的には、食に関する情報提供を地域及び全国規模で行い、食に関するシンポジウムを開催しています。
また、食の生産・製造・流通分野における体験学習もおこない、地産地消を推し進める原動力にしようと努めています。
しかしなんといっても、国民ひとりひとりが食について考え、自分で判断できる知識を身に付けなければ、絵に描いた餅になってしまうでしょう。