地中海式ダイエットとは、地中海沿岸地域に伝わるオリ-ブオイルを中心としたヘルシ-な食生活のことをいいます。
1960年代、ミネソタ大学キーズ博士により、地中海沿岸地域では心臓病の発生や死亡率の少ないことが指摘されました。そしてその地域の食生活は、脂肪源に肉の脂などの動物性脂肪でなくオリーブオイルを日常的に摂っていること、季節の野菜や果物、豆類、また穀物など植物性食品を豊富に摂っていること、新鮮な魚介類やチーズ、ヨーグルトを毎日とっていること、肉は脂を除いた赤みの肉を摂るようにしていることが明らかにされました。
オリーブの果肉から熱を加えず果汁を絞ってつくった油をヴァージン・オイルといい、とくに品質の良いものを「エクストラ・ヴァージン・オイル」と呼びます。サラダのドレッシングや料理の仕上げなどに用いられます。
また、ヴァージンオイルと、精製したオリーブオイルをブレンドしたものを「ピュアオリーブオイル」と呼び、やや廉価で、炒め物などの加熱調理に使われます。市販されている食用オリーブオイルは、主にこの二種類です。
オリーブオイルの効果
オリーブオイルは酸化されにくいオレイン酸を豊富に含み、過酸化脂質の発生を抑えます。
さらにLDLコレステロールを減らして狭心症や心筋梗塞のリスクを低減するといわれています。
また、ポリフェノールやカロテノイド、ビタミンEを含み、活性酸素を抑えて老化防止、発癌の抑制に効果があります。
無形文化遺産となった和食は低脂肪で理想的な食スタイルと言われていますが、もともと和食には脂肪をとる習慣がないこと、さらに和食には長時間話しながら食べるという習慣がなく、食事にかける時間が欧米にくらべ随分短いのです。
一方、地中海式ダイエットでは、肉や魚を食べる前に、消化吸収のよいパスタを食べることによって急激な血糖上昇を抑え、ワインを飲みながら多種類の食材を、時間をかけて食べるスローフードの習慣が身についているのです。大いに参考すべき点があるようにおもわれます。