NUTRITION

栄養ミニ知識

活性酸素の掃除屋 ”ポリフェノール”

赤ワイン
ポリフェノールとは、植物に含まれる色素や苦味や渋みの成分となる化合物で、色が濃く渋味が強い植物に多く、自然界には5000種類を超えるといわれています。

複数の水酸基をもっているのが特徴で、この水酸基こそ、あの忌み嫌われている活性酸素を捕えて、無害の物質に変えてしまう力があるため、活性酸素のスカベンジャー(掃除屋)という異名をもっています。

もともと活性酸素は、からだに侵入した細菌やウイルスを撃退する物質でした。ところが現実の世界では、ストレス・喫煙・紫外線・ダイオキシンなどによって必要以上に増加するため、体内のDNAを傷つけ、老化や発ガンの原因になっているのです。

ポリフェノールはこの活性酸素を封じ込めて無害化するため、ガン化を抑制するだけでなく、高血圧・糖尿病・動脈硬化・心臓病などの生活習慣病をも予防します。

ただ水に溶けやすいため、抗酸化効果は30分ほどで消滅してしまうため、毎日継続的に摂取することが大切です。

主なポリフェノールには次のようなものがあります。

<アントシアニン>
ブルーベリー、ムラサキイモ、カシスなど青紫色の野菜や果物に多く、肝臓の働きや疲れ目など目の働きを助けます。
<レスベラトロール>
サンタベリーや赤ワインに多く含まれ、長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化させるといわれています。
<イソフラボン>
女性ホルモンに似た働きをし、大豆に多く含まれています。
<クルクミン>
ウコンに多く含まれ、アルコールの分解を促進して肝臓を守ります。
<カテキン>
緑茶や紅茶に多く含まれ、殺菌作用や脂肪の吸収を抑えコレステロールの上昇を抑えます。
<クロロゲン酸>
コーヒー、ごぼう、じゃがいもに多く含まれ、血圧や血糖を安定化させます。