ピロリ菌は胃の粘膜に食いついて、自分が発生するアンモニアや細胞毒で胃の壁を傷つけたり、活性酸素と反応してモノクロラミンという毒性のつよい物質をつくります。
またピロリ菌に対する免疫反応により胃の壁を傷つける活性酸素やサイトカインがたくさんつくられます。
このピロリ菌から分泌される細胞毒は細胞を空胞化してしまう毒素(Vac A)で、胃壁に直接注入されるCagAという病原因子とともに、胃に炎症を引き起こすほか、細胞の増殖を加速させたり、アポトーシス(調節された細胞の自殺)を邪魔して、ガンの発生を促すと考えられています。