IMMUNE

免疫のはなし

浦岡 正義

免疫のはなし

日光アレルギー “光線過敏症”

日光がアレルギーを誘発? 光線過敏症は日光アレルギーとも呼ばれ、日光により免疫システムに異常の発生するのが原因です。 太陽の光にさらされた皮膚にかゆみを伴う皮疹ができます。もっとも代表的なのが日光蕁麻疹で、日光に当たると僅か数分で出現します...
健康ミニ知識

ビタミン・ミネラル満載の“青汁”

活性酸素の発生を制御する青汁 緑黄色野菜をすりつぶした搾り汁を青汁と呼んでいます。 代表的な青汁はケール(ヨーロッパ原産のアブラナ科の野菜)で、ビタミン・ミネラルが他の野菜に比べ、とりわけ豊富に含まれています。 その他、ヨモギ、しそ(紫蘇)...
栄養ミニ知識

長寿遺伝子を活性化する“レスベラトロール”

ワインと心臓病 レスベラトロールとはポリフェノールの一種で、1939年、北海道大学の高岡道夫氏により、命名されたものです。 レスベラトロールは、サンタベリー(北欧の果物)やブドウ、ピーナッツ、アーモンドなどが、紫外線や外敵から身を守るために...
栄養ミニ知識

甲状腺ホルモンの原料となる“ヨウ素”(ヨード)

新陳代謝を促す甲状腺ホルモン ヨウ素(ヨード)は甲状腺ホルモンを合成するのに不可欠な材料で、体内にあるヨウ素の3分の2は甲状腺に集積され、残りは血液中に存在します。 甲状腺ホルモンは新陳代謝を促し、成長ホルモンとともに成長を促す重要なホルモ...
心理学のはなし

現代病“燃え尽き症候群”(バーンアウト症候群)

今まで熱心に仕事などに打ち込んでいた人が、思ったような成果を挙げられないとか、正当な評価を得られなかったとき、突然、燃えつきるように無気力状態に陥ることをいいます。 被災者援助や介護、看護で献身的に働いているひと、仕事第1主義のビジネスマン...
免疫のはなし

歳とともに衰える“免役力”

免疫 免疫とは、細菌やウイルスなど外敵からからだを守る防衛システムのことです。 私たちの身の回りには、細菌の他にもタバコの煙、大気汚染など、からだに悪い物質が溢れています。そのような中で無事に暮して行けるのは、私たちのからだに備わった免疫力...
感染症

虫歯の主犯“ミュータンス菌”

歯垢、ミュータンス菌、虫歯 口の中には300種類の細菌がいますが、虫歯の原因となりうる菌は10数種類で、なかでも「ミュータンス菌」はとくに厄介な虫歯菌です。その多くは、幼少時、母親から口移しにうつされるといわれています。 砂糖などの糖分を摂...
栄養ミニ知識

強力な抗酸化物質“ベータカロテン”(プロビタミンA)

ベータカロテンとは、カロテノイドのうち、緑黄色野菜や果物に含まれるオレンジ色の色素です。 プロビタミンA(ビタミンAになる前の状態)とも呼ばれ、口から入ったのち、小腸のなかで吸収されてビタミンAに変わります。したがって、肌荒れや乾燥肌を防ぎ...
健康ミニ知識

ミツバチの巣を守る“プロポリス”

巣を守る プロは防御あるいは前面、ポリスは都市(巣)という意で、プロポリスは「巣を守る」という意味です。 プロポリスは、ミツバチが樹木から集めた樹脂にミツバチの分泌物を混ぜてつくった油性物質で、それを巣のすき間に詰め、さらに巣の入り口に塗っ...
栄養ミニ知識

ポリフェノールの代表”フラボノイド”

フィトケミカルとは 植物が紫外線を遮り、虫の襲来から身を守るために生成する化学物質をフィトケミカルといい、カロテノイド、ポリフェノール、硫黄化合物に大別されます。 このうち、5000種類ものポリフェノールを代表する苦味、辛味成分をフラボノイ...
感染症

VPD(ワクチンで防げる病気)とは?

VPDとは、Vaccine Preventable Diseasesの略で、「ワクチンで防げる病気」の意です。 世界には、罹ると致命傷になるような感染症が数多くありますが、ワクチンが開発されているのはそのうちの一部に過ぎず、いまだに予防でき...
感染症

意外に遅れている我が国の“ワクチン”接種

感染症とワクチン 感染症を予防するため、毒性を無くすか、毒性を弱めた病原体をからだに注入して抗体をつくらせ、感染症に罹らないようにする製剤をワクチンと呼びます。 ワクチン接種により、わたしたちのからだには免疫がつくられますが、決して発病させ...
健康ミニ知識

オーダーメイド医療

最適な治療計画と医療 オーダメイド医療(テーラーメード医療)とは、個人の体質を遺伝子レベルで調べ、その人に合った治療を行うことをいいます。 すなわち、その遺伝子情報からは、どの医薬品が有効かとか、副作用の出ない投与量などを調べることができる...
健康ミニ知識

心臓蘇生の切り札AED(自動体外式除細動器)

AEDはAutomated External Defibrillatorの頭文字をとったものです。 除細動とは心室細動を解除するとの意で、突然、心室細動を起こして心臓が停止した場合、すぐにAEDで心臓に電気ショックを与えると、心臓が再び動き...
免疫のはなし

期待されるアレルギー治療法 “減感作療法”

漆器職人の知恵 アレルギーを起こす物質(花粉症であればスギ花粉)をアレルゲンといいます。そのエキスを、長い時間をかけ少しずつ注射し、体を徐々に慣れさせていくと、アレルギーを起こさなくなるという治療法です。 我が国でも昔から漆器職人の親方が、...
栄養ミニ知識

海のミルク “牡蠣(かき)”

牡蠣は「海のミルク」とも呼ばれるほど栄養価が高く、とくにタウリン・グリコーゲン・亜鉛が豊富に含まれています。 タウリンはアミノ酸の一種で、肝臓の働きを助け、心臓の興奮を抑えて血圧を安定化させ、血栓ができないように予防します。また体内の老廃物...
健康ミニ知識

ストレスホルモンとは?

ストレスによって分泌されるホルモンをストレスホルモンと呼び、コルチゾール・アドレナリン・ノルアドレナリンが代表的です。 つまり、身辺に危機が迫った時、これを乗り越えようとして分泌されるホルモンで、最初にアドレナリンやノルアドレナリンが分泌さ...
健康ミニ知識

“アロエ”が「医者いらず」といわれるわけ

アロエは医者いらずと呼ばれ、古くから万能薬として用いられてきました。 アロエの生葉は強い苦味があるものの有効成分が多いため、現在でも医薬品や化粧品・健康食品として活躍しています。 アロエの特徴は、熱に強く、粘膜や皮膚にしみ通りやすいというこ...
健康ミニ知識

肺塞栓をおこす“エコノミークラス症候群”

飛行機のエコノミークラスの狭い座席に長時間座ったままいると、からだの血液が鬱滞してきます。 脱水や寝たきり、感染や手術で動けない場合などにも同様の現象がおこります。 このような状態が続くと、体の深部特に下肢の静脈に血のかたまり(血栓)ができ...
健康ミニ知識

臓器によって異なる”細胞寿命” 

わたしたちのからだは260種類、全部で6兆個の細胞からできており、個々の細胞によって寿命が異なります。 いったん細胞が死ぬと、それが刺激となって、死んだ細胞の数だけ再生する仕組みになっています。具体的には1秒間に約50万個以上の細胞が、死と...
健康ミニ知識

骨粗鬆症とカルシウム・パラドックス

骨粗鬆症とは、骨の量が減ってスカスカになり、骨折しやすくなる病気です。 骨の量は20歳から30歳代にかけてピークとなり、その後加齢とともに減少し、閉経後の女性や高齢になるとしばしば骨粗鬆症となってしまいます。 じつは、骨の中では、骨を壊す細...
高脂血症

コレステロールと中性脂肪のちがい

からだについた贅肉の大部分は中性脂肪と呼ばれる脂肪で、皮膚の下について皮下脂肪、内臓のまわりについて内臓脂肪となります。からだの脂肪の9割が中性脂肪からなるため、ダイエットの対象になるのもこの中性脂肪です。 中性脂肪はからだを動かすエネルギ...
医の倫理

負傷者を選別する“トリアージ”

トリアージはナポレオンの時代、戦傷者のうち軽傷者を手当てして戦線に復帰させ、重症者は後回しにするという戦略的な言葉としてつかわれました。 今日では、災害発生時などに多数の傷病者が同時に発生した場合、本当に助けられる人を少しでも多く救助する目...
医の倫理

救世主兄弟

病気の兄や姉の命を助けるのを目的に、免疫に関連する遺伝子型が兄姉と同一の受精卵から誕生した子を、救世主兄弟と呼びます。おもに白血病など血液の病気に対し、骨髄移植をして兄や姉の命を救おうというのです。 具体的には、人工授精を行ってできた受精卵...
心理学のはなし

確かにある“プラセボ”(偽薬)効果

プラセボとは、本物の薬のように見えますが、じつは有効成分がまったく入っていない偽物の薬をいいます。 新しい薬の開発にあたり、治療薬が有効か否かを調べるテスト(臨床試験)を「治験」といい、その治験薬が有効かどうかだけでなく、安全かどうかも確か...