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医の倫理

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臍帯血移植によるガン治療の意味

子供のころ学校の花壇で花の種を蒔き、芽を吹いて花が咲くのを観察したことがあるでしょう。花の種を見ているだけでは、とても咲きほこる花を想像することはできません。ところで、血液にも種というべきものがあります。「造血幹細胞」というものです。その種...
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生体認証技術

信頼度の高い生体認証生体認証とは、人のからだや行動上のくせなどを元に、個人の認証をおこなう技術です。あらかじめその人の情報を登録しておき、認証する際に、センサーで得られた情報と一致するかを判定します。最もポピュラーなのは指紋ですが、その他、...
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負傷者を選別する“トリアージ”

トリアージはナポレオンの時代、戦傷者のうち軽傷者を手当てして戦線に復帰させ、重症者は後回しにするという戦略的な言葉としてつかわれました。今日では、災害発生時などに多数の傷病者が同時に発生した場合、本当に助けられる人を少しでも多く救助する目的...
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救世主兄弟

病気の兄や姉の命を助けるのを目的に、免疫に関連する遺伝子型が兄姉と同一の受精卵から誕生した子を、救世主兄弟と呼びます。おもに白血病など血液の病気に対し、骨髄移植をして兄や姉の命を救おうというのです。具体的には、人工授精を行ってできた受精卵か...
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無過失補償制度

出産時の分娩で発生する脳性麻痺については、原因がはっきりせず医療側の過失かどうか判断困難なケースが多く、訴訟が長期にわたるため、補償されるにしても随分時間がかかるという弊害が目立っていました。そこで、医療事故で障害を負った場合、医療側に過失...
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ヒヤリ・ハット

医療事故や交通事故、火災事故など、ちょっとした不注意で事故をおこしそうになり、ヒヤリとした、ハッとしたという経験を「ヒヤリ・ハット」と呼びます。医療に関しては、英語で「Medical incident」と言い、マスコミでは時に「医療ミス」と...
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デザイナー・ベイビー

このたび、米カリフォルニア州の遺伝子検査会社に、連邦政府から注目すべき特許が与えられました。親にとって願いどおりの条件を備えた赤ん坊を誕生させる技術に関する特許です。つまり、子供にどんな特徴が出るか予測して、それにふさわしい精子・卵子の提供...
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飛び込み出産

妊娠しても産婦人科に行かず、かかりつけ医を持たない人が、陣痛が来て初めて病院に運ばれる。これを産科医の間では強引な出産依頼という皮肉をこめて、飛び込み出産と呼んでいます。一方、世間ではこの人たちを出産難民と呼んで、病院が陣痛の始まった妊婦を...
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終末期医療(ターミナルケア)

終末期医療(ターミナルケア)とは、回復できる可能性がなく、死を間近に迎えた末期の患者さんの看護をいいます。とくに国民病ともいわれるガンの患者さんが大半を占めているのが現状です。終末期医療については、以前は患者さんの延命のみを目標にしていまし...
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インフォームドコンセント

インフォームドコンセント医師が患者さんに対し病気の内容を告知し、なぜその治療が必要なのか、どのくらい期間を要するのか、治る可能性は、費用はどのくらいかかるかなどについて詳しく説明したうえで、今後の治療に関し患者さんの同意を得ることをいいます...
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混合診療

混合診療とは、保険診療と保険外診療(自由診療)を併用しておこなうことをいいます。保険診療だけでうまくいけばなにも問題はおこらないのですが、難病やガン治療における高度の先端医療になると、保険診療だけでは限度があるのも事実です。つまり、海外では...
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ドメスティック バイオレンス(DV)

主に夫婦間の家庭内暴力のことです。以前は同居関係にある夫や妻から受ける暴力を指していましたが、最近は同居の有無は関係なく、元夫婦や元恋人までも含めた近親者間の暴力行為をさすようになりました。したがって児童虐待は含みません。その内訳は、殴る蹴...
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臓器移植

平成9年制定された臓器移植法では、臓器提供には本人の書面による意思表示と親族の同意が必要となっていましたが、平成22年7月の改正で、本人の意思がなくても家族の承諾があれば脳死での臓器提供が可能となり、移植件数は年平均7人から55人と急増しま...
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プライマリ・ケア

プライマリ・ケアとは、近くにいてくれて、どこが具合悪くても相談にのってくれる頼りになる医師の医療をいいます。つまり、特定の病気だけを診る専門医療と異なり、患者を一人の人間として、総合的に診療する医療です。緊急の事態が起こったり専門的な医療が...
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バイブル商法

ある特定の健康食品や民間療法で完治したという内容の本(バイブル本という)を出して読者を信用させ、表現の自由を盾に法律違反(薬事法違反)をかわそうとする商法です。たいていの場合、本の巻末などに健康食品の販売会社や民間療法の連絡先が記載されてい...
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着床前診断

やっと妊娠できたという喜びも束の間、高齢妊娠では染色体異常児が生まれる頻度が高いという話しに驚き、出生前診断を希望されるケースが急増しています。たしかに最近では母体からの採血だけでダウン症など3つの染色体異常を診断できるようになってきていま...
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出生前診断

出生前診断とは胎児に先天異常や遺伝性の病気がないかどうかを出生前に明らかにし、妊娠を継続するか否か、胎児期に治療を行う必要がないか、分娩方法をどうするかなどを検討するものです。とくに自分が染色体異常や先天異常の障害をもっているとか、すでに障...
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コンプライアンスとアドヒアランス(服薬遵守)

医師から処方された薬を、患者さんが指定されたとおり服用することを服薬遵守といい、コンプライアンスともアドヒアランスともいいます。ただ同じ服薬遵守でも、コンプライアンスは多分に受動的、アドヒアランスは逆に能動的といえます。医師の側からいえば、...
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不妊治療

現在、我が国では夫婦の10%は不妊といわれています。しかも40歳を超えて慌てて不妊治療を始めるひとは、不妊治療者全体の30%を占めており、世界的にも際立っています。これは40歳でも十分妊娠できると考えている日本人がいかに多いかを物語っていま...
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ドミノ移植

我が国では「ドミノ」とは、ドミノ牌を次々に倒していく心地よさを楽しむ遊び「ドミノ倒し」を意味しますが、「ドミノ移植」とは、臓器移植を受けた患者から要らなくなった臓器を取り出し、それを別の患者に移植する手術法を指しており、ドミノ倒しのような手...
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コンビニ受診

コンビニ受診とは、外来診療をしていない休日や夜間の時間帯を狙って、救急外来を受診する軽症の患者さんの行動をいいます。「平日は仕事が休めない」、「日中は長い間待たされる」などの理由で、緊急性がないにもかかわらず、すぐ診てもらえるという利便性を...
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セカンドオピニオン

セカンドオピニオンとは、現在かかっている医師以外の医師に、自分の検査データを見てもらい、別の診断あるいは別の治療法がないか助言を求めることをいいます。重い心臓病やガンの告知をうけた場合など、気が動転して医師の言われるままに治療を受けるべきか...
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クローン人間

ひとの手足や髪の毛からその人とそっくりの子供を作り出すなどどいったら、まるで孫悟空だと一笑に付されるでしょう。ところが、今の遺伝子技術を駆使すればそれも可能な世の中になっているのです。今から10年前に、イギリスの研究者が羊のからだの細胞から...
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出産難民

今や、心してかからなければ安全なお産が望めないという世の中になりました。産科医を尋ねても、たらいまわしにされる事態を揶揄して出産難民という言葉まで生まれました。今までいた産科医が忽然と消えてしまったからであり、2年前、全国に11,000人い...