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医の倫理

浦岡 正義

医の倫理

バイブル商法

ある特定の健康食品や民間療法で完治したという内容の本(バイブル本という)を出して読者を信用させ、表現の自由を盾に法律違反(薬事法違反)をかわそうとする商法です。 たいていの場合、本の巻末などに健康食品の販売会社や民間療法の連絡先が記載されて...
免疫のはなし

抗TNAα抗体療法

TNFαとは Tumor Necrosis Factor - αの略で、腫瘍壊死因子というサイトカインです。 最初、腫瘍細胞を壊死させる物質として発見されたため、この名がありますが、現在は炎症を起こした細胞の死を誘導し、炎症から身を守るサイ...
健康ミニ知識

サイトカイン

サイトカイン(細胞の作動物質)とは、免疫の反応により細胞から分泌されるタンパク質で、自分のそばにいる細胞にからだに必要な情報を伝達し、さまざまな生理現象をおこします。 しかも、一つのサイトカインが何種類もの情報を提供することができます。 こ...
医の倫理

着床前診断

やっと妊娠できたという喜びも束の間、高齢妊娠では染色体異常児が生まれる頻度が高いという話しに驚き、出生前診断を希望されるケースが急増しています。 たしかに最近では母体からの採血だけでダウン症など3つの染色体異常を診断できるようになってきてい...
健康ミニ知識

臍帯血(さいたいけつ)移植

今までは、子供が生まれたとき、へその緒や胎盤に残っている血液(臍帯血)は捨ててしまっていましたが、これを捨てずに利用しようとするのが臍帯血移植です。じつは臍帯血には、赤血球や白血球、血小板などの血液細胞をつくりだす造血幹細胞が豊富に含まれて...
栄養ミニ知識

キチン・キトサン

カニやエビの殻に含まれる動物性の食物繊維がキチン。水にも酸にも溶けませんが、キチンをアルカリで処理して酢や胃酸に溶けるようにしたものがキトサンです。 キトサンは食物繊維ですから便秘を改善し、脂肪がからだに吸収されるのを抑え、コレステロールの...
遺伝子のはなし

体内時計

私たちの体には、いたるところに体内時計があって、それにしたがって体温や血圧・脈拍などを一定に整えています。 つまり、からだの臓器にはそれぞれ時計細胞(末梢時計)があって、それぞれが別個に時計を刻みながら臓器を動かしていることが分かっています...
栄養ミニ知識

ニンニク (ガーリック)

我が国では餃子の具や焼肉のタレとして多用されています。食欲をそそる香味のほか、肉の臭みを消す目的にも用いられます。 ニンニクにはビタミンB1、B2が豊富に含まれ、摂取するとアリシンがビタミンB1にくっついてアリチアミン(市販品アリナミン)に...
医の倫理

出生前診断

出生前診断とは胎児に先天異常や遺伝性の病気がないかどうかを出生前に明らかにし、妊娠を継続するか否か、胎児期に治療を行う必要がないか、分娩方法をどうするかなどを検討するものです。 とくに自分が染色体異常や先天異常の障害をもっているとか、すでに...
栄養ミニ知識

カテキン

緑茶の渋みの成分がカテキンです。カテキンは強い抗酸化作用を持つポリフェノールのひとつです。その抗酸化力はビタミンEの10倍、ビタミンCの80倍といわれています。 ただしカテキンの含有量は茶葉を発酵させないほうが多いので、全く発酵させていない...
医の倫理

コンプライアンスとアドヒアランス(服薬遵守)

医師から処方された薬を、患者さんが指定されたとおり服用することを服薬遵守といい、コンプライアンスともアドヒアランスともいいます。 ただ同じ服薬遵守でも、コンプライアンスは多分に受動的、アドヒアランスは逆に能動的といえます。 医師の側からいえ...
健康ミニ知識

ホルモン

ホルモンとは、脳(視床下部)や甲状腺、副腎、卵巣などで生産されて血液で運ばれ、離れた別の器官を刺激、興奮させる微量の化学物質で、70種類以上あるといわれています。 このホルモンが体内(血液中)に分泌されることを内分泌と呼び、体外(胃腸の中を...
健康ミニ知識

ステロイド

腎臓の上部にある副腎という臓器の皮質(外側の部分)で、コレステロールから作られるホルモンを副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)と呼びます。 このホルモンには鉱質コルチコイド(アルドステロン)と糖質コルチコイドがありますが、この糖質コルチコ...
健康ミニ知識

酸化ストレス

酸化ストレスとはからだが酸化され、サビつくことをいいます。もちろん、からだにとっては有害です。 わたしたちは食事によって糖質・脂質・タンパク質などの栄養素を摂り込んでいますが、そこからエネルギーを作り出すためには、酸素を使って栄養素を燃やさ...
健康ミニ知識

抗酸化作用

鉄がさびるのと同様、からだがさびるのを酸化といい、吸い込んだ酸素から発生する活性酸素が原因です。 もともと活性酸素は体内の細菌や毒物を分解するのに必要なものですが、その量が多くなると健康な細胞までも攻撃してしまいます。 すなわち、白髪・しみ...
栄養ミニ知識

高麗人参

戦前は朝鮮人参と呼ばれましたが、戦後は薬用人参、さらに高麗人参と呼び名を変えました。 中国では紀元前、漢の時代から薬として用いられ、漢方薬なかではもっとも有名な薬草のひとつです。日本では江戸時代以降、珍重されてきましたが、極めて高価なため庶...
免疫のはなし

HLA

HLAはHuman Leukocyte Antigenの頭文字をとったもので、その人の証明書にあたります。家でいえば表札のようなものです。 最初、白血球の血液型として発見されたため、ヒト白血球抗原と名付けられました。 のちに全身の細胞(赤血...
感染症

食中毒

食中毒とは細菌やウイルスが付着した食品や,有害な物質が含まれた食品を食べることによって,腹痛・下痢・発熱などが発生した場合をいいます。 通常,人から人に直接うつることはありませんが,腸管出血性大腸菌O157,赤痢菌,ノロウイルスなどは感染力...
環境問題

環境ホルモン

ある種の農薬やダイオキシンなどがからだの中に入ると、女性ホルモンに似た化学物質が出て、それあたかもホルモンであるかのように振る舞い、本来のホルモン働きを妨害して成長のプログラムを狂わせることがあります。 このような化学物質を環境ホルモンある...
環境問題

オーランチオキトリウム

バイオ燃料 光合成によって重油を作る藻類(ボトリオコッカスなど)は以前から知られていましたが、生産効率が悪いため実用化にはほど遠い状態でした。 2010年、筑波大学渡邉信教授らが、太陽光を必要とせず光合成なしに有機物を餌として重油を産生する...
健康ミニ知識

インターフェロン

ウイルスやガン細胞などの侵入に対しこれを阻止しようと自分の細胞がつくりだす蛋白質(サイトカインの一種)で、ウイルスの増殖を抑えたり、ナチュラルキラー細胞を活性化してガン細胞を攻撃します。 このウイルスの増殖を抑制する因子、つまりウイルス干渉...
糖尿病

新しい糖尿病治療薬”インクレチン”

インクレチンとはインスリンを分泌(secretion)させるという意からこの名がつけられました。 食事を摂って食物が小腸にたどり着くと、小腸の壁から分泌される消化管ホルモンで、血糖値が高くなると膵臓を刺激してインスリン分泌を促し、グルカゴン...
医の倫理

不妊治療

現在、我が国では夫婦の10%は不妊といわれています。しかも40歳を超えて慌てて不妊治療を始めるひとは、不妊治療者全体の30%を占めており、世界的にも際立っています。 これは40歳でも十分妊娠できると考えている日本人がいかに多いかを物語ってい...
環境問題

放射能汚染

放射性物質を懐中電灯に例えると、放射線は光、放射能は光を出す能力です。 この放射線を出す能力(放射能)をベクレルといい、からだへの被曝の大きさをシーベルトといいます。 放射能汚染は、皮膚に付着した粉末や液状の放射性物質がまわりの人やものに付...
核医学のはなし

放射線障害

放射線とはウラン、ラドン、プルトニウムなどの放射性物質から放出された波長の短い高エネルギーの電磁波(X線、ガンマ線)や高速の粒子(アルファ粒子、ベータ粒子、中性子)をいいます。 原子は電気的にプラスの陽子と中性の中性子からなる原子核のまわり...