RINRI

医の倫理

知っておきたい医学ミニ情報

医の倫理

飛び込み出産

妊娠しても産婦人科に行かず、かかりつけ医を持たない人が、陣痛が来て初めて病院に運ばれる。これを産科医の間では強引な出産依頼という皮肉をこめて、飛び込み出産と呼んでいます。 一方、世間ではこの人たちを出産難民と呼んで、病院が陣痛の始まった妊婦...
医の倫理

終末期医療(ターミナルケア)

終末期医療(ターミナルケア)とは、回復できる可能性がなく、死を間近に迎えた末期の患者さんの看護をいいます。 とくに国民病ともいわれるガンの患者さんが大半を占めているのが現状です。 終末期医療については、以前は患者さんの延命のみを目標にしてい...
脳のはなし

神経伝達物質

喜怒哀楽などの感情を引き起こす情報は、脳のニューロンという神経細胞で作られた化学物質(神経伝達物質)が、信号を発して隣の神経細胞へ送られることによって伝わります。 私たちは何らかの刺激を受けると、神経伝達物質がつくられて大脳辺縁系のなかにあ...
医の倫理

インフォームドコンセント

インフォームドコンセント 医師が患者さんに対し病気の内容を告知し、なぜその治療が必要なのか、どのくらい期間を要するのか、治る可能性は、費用はどのくらいかかるかなどについて詳しく説明したうえで、今後の治療に関し患者さんの同意を得ることをいいま...
免疫のはなし

アトピー体質は治るか

アレルギー性鼻炎・気管支喘息・アトピー性皮膚炎など、アレルギーになりやすい体質をアトピー体質といいます。 アトピー体質のからだにアレルギーをおこす物質が侵入すると、IgE抗体なるものが大量につくられ、これにくっつきます。するとヒスタミンやロ...
再生医療

ティッシュ・エンジネアリング(組織工学)

使用不能となったからだの組織や臓器を取り戻す「再生医療」は、iPS細胞やES細胞が脚光を浴びていますが、現在のところまだ実用化にはいたっていません。 また他人より臓器移植の提供をうけるにしても、恩恵に浴することができるひとは僅かですし、拒絶...
医の倫理

混合診療

混合診療とは、保険診療と保険外診療(自由診療)を併用しておこなうことをいいます。 保険診療だけでうまくいけばなにも問題はおこらないのですが、難病やガン治療における高度の先端医療になると、保険診療だけでは限度があるのも事実です。 つまり、海外...
心理学のはなし

児童虐待防止法

18歳未満の児童に対し、心身を傷つけ健全な成長を妨げる行為を児童虐待といいます。 子どもが人格形成をする大切な時期に虐待を受けると、心身に重大な影響を及ぼすことが分かっています。 とくに幼少期に虐待を受けると、その子が成人してから子供たちを...
再生医療

ヒトのクローンES細胞

このたび、クローン技術が大きな進展を成し遂げたというニュースです。 アメリカ、オレゴン健康科学大学の研究チームが、世界で初めてヒトのクローン胚からES細胞を作り出すことに成功したというのです。 今まで動物実験では成功していましたが、ヒトの細...
医の倫理

ドメスティック バイオレンス(DV)

主に夫婦間の家庭内暴力のことです。以前は同居関係にある夫や妻から受ける暴力を指していましたが、最近は同居の有無は関係なく、元夫婦や元恋人までも含めた近親者間の暴力行為をさすようになりました。したがって児童虐待は含みません。 その内訳は、殴る...
免疫のはなし

食物アレルギー

アレルギー体質があると、食物に含まれるある特定のタンパク質に過剰に反応してIgE抗体をつくり、摂った食物との間にアレルギー反応をおこすことがあります。 多くは食後数時間で蕁麻疹が出現します。 あるいは咳や喘息など呼吸困難をおこしたり、腹痛、...
医の倫理

臓器移植

平成9年制定された臓器移植法では、臓器提供には本人の書面による意思表示と親族の同意が必要となっていましたが、平成22年7月の改正で、本人の意思がなくても家族の承諾があれば脳死での臓器提供が可能となり、移植件数は年平均7人から55人と急増しま...
脳のはなし

過換気(過呼吸)症候群

神経質で心配症の若者が突然のショックや不安に陥ったとき、呼吸するのが苦しくなり、手の指や口の辺りがしびれてくる状態を、過換気(過呼吸)症候群と呼びます。 さらに症状が悪化すると、筋肉が硬直して感覚がなくなったり(テタニー症状)、頻回に呼吸を...
心理学のはなし

仮面うつ病

うつ病でありながら憂鬱・意欲の低下・自殺観念等のうつ症状が目立たず、疲労感・頭痛・肩こり・食欲低下・下痢・発汗・動悸・しびれ・めまいなどの身体症状が前面に出てくる場合があります。 この場合、症状が多彩なため、うつ症状がマスク(仮面)されてし...
医の倫理

プライマリ・ケア

プライマリ・ケアとは、近くにいてくれて、どこが具合悪くても相談にのってくれる頼りになる医師の医療をいいます。 つまり、特定の病気だけを診る専門医療と異なり、患者を一人の人間として、総合的に診療する医療です。 緊急の事態が起こったり専門的な医...
心理学のはなし

パニック障害

満員電車やデパートなど混雑している窮屈な場所や車道や広場などを歩行中、突然激しい動悸や発汗・息切れ・めまいなどの自律神経症状が出現し、このまま死んでしまうのではないかという不安感におそわれる病気です。 この発作はパニック発作と呼ばれ、20~...
医の倫理

バイブル商法

ある特定の健康食品や民間療法で完治したという内容の本(バイブル本という)を出して読者を信用させ、表現の自由を盾に法律違反(薬事法違反)をかわそうとする商法です。 たいていの場合、本の巻末などに健康食品の販売会社や民間療法の連絡先が記載されて...
免疫のはなし

抗TNAα抗体療法

TNFαとは Tumor Necrosis Factor - αの略で、腫瘍壊死因子というサイトカインです。 最初、腫瘍細胞を壊死させる物質として発見されたため、この名がありますが、現在は炎症を起こした細胞の死を誘導し、炎症から身を守るサイ...
医の倫理

着床前診断

やっと妊娠できたという喜びも束の間、高齢妊娠では染色体異常児が生まれる頻度が高いという話しに驚き、出生前診断を希望されるケースが急増しています。 たしかに最近では母体からの採血だけでダウン症など3つの染色体異常を診断できるようになってきてい...
遺伝子のはなし

体内時計

私たちの体には、いたるところに体内時計があって、それにしたがって体温や血圧・脈拍などを一定に整えています。 つまり、からだの臓器にはそれぞれ時計細胞(末梢時計)があって、それぞれが別個に時計を刻みながら臓器を動かしていることが分かっています...
医の倫理

出生前診断

出生前診断とは胎児に先天異常や遺伝性の病気がないかどうかを出生前に明らかにし、妊娠を継続するか否か、胎児期に治療を行う必要がないか、分娩方法をどうするかなどを検討するものです。 とくに自分が染色体異常や先天異常の障害をもっているとか、すでに...
医の倫理

コンプライアンスとアドヒアランス(服薬遵守)

医師から処方された薬を、患者さんが指定されたとおり服用することを服薬遵守といい、コンプライアンスともアドヒアランスともいいます。 ただ同じ服薬遵守でも、コンプライアンスは多分に受動的、アドヒアランスは逆に能動的といえます。 医師の側からいえ...
免疫のはなし

HLA

HLAはHuman Leukocyte Antigenの頭文字をとったもので、その人の証明書にあたります。家でいえば表札のようなものです。 最初、白血球の血液型として発見されたため、ヒト白血球抗原と名付けられました。 のちに全身の細胞(赤血...
医の倫理

不妊治療

現在、我が国では夫婦の10%は不妊といわれています。しかも40歳を超えて慌てて不妊治療を始めるひとは、不妊治療者全体の30%を占めており、世界的にも際立っています。 これは40歳でも十分妊娠できると考えている日本人がいかに多いかを物語ってい...
核医学のはなし

放射線障害

放射線とはウラン、ラドン、プルトニウムなどの放射性物質から放出された波長の短い高エネルギーの電磁波(X線、ガンマ線)や高速の粒子(アルファ粒子、ベータ粒子、中性子)をいいます。 原子は電気的にプラスの陽子と中性の中性子からなる原子核のまわり...